国際結婚顛末記 〜日本人とイラン人が結婚した話〜 前編

2016年5月ぼくはプロポーズをしました。

人生初めてのプロポーズ。夜景のきれいなホテルを予約して、彼女に内緒で指輪を買って、ちょっとしたサプライズとともにプロポーズをしました。

 

ところで、世の男性諸君が悩むところである「プロポーズの台詞」にはあまり困りませんでした、というより選択肢がそもそも無かったのです。

 

ぼくは英語では”Will you marry me?”しかプロポーズの言葉を知りませんでした。

 

当時の彼女は日本語がわかりませんでした。

 

彼女はイラン人でした。

 

日本人とイラン人の結婚は、思っていた以上にたくさんの手続きがあり大変だった面もあれば、1つずつタスクをクリアしていくRPGみたいな感じもあって楽しいものでもありました。

 

もし、同じような境遇の人がいたら、当時のぼくみたいに困っている人がいたら、この文章が少しでも助けになれば嬉しく思います。

 

彼女と初めて会ったときの印象は、クレオパトラみたいな人だな、でした。クレオパトラには会ったこともないし、どんな人かは知らないが、ただ、かわいいとかキュートではなくて、美しい人だなと思ったことを覚えています。

 

その後いろいろあって、ぼくたちは同じ会社で働くことになりました。

 

それからまたいろいろあって、お付き合いすることになり、結婚しようかという話になりました。

ぼくは日本人で、彼女はイラン人なので、結婚するとなると当然国際結婚になります。

これまで言葉としては知っていた「国際結婚」。帰国子女とか世界をまたにかけて活躍するすごい人とかがするものだと思っていたあの「国際結婚」が急に目の前の現実となりました。

自分には生涯縁のないものだと思っていた「国際結婚」はどうすればできるのだろう。

この時点では国際結婚についての知識はまったくありませんでした。

 

さて、どうすれば「国際結婚」ができるのだろう。

困ったときはインターネットです。
この広い世界にはきっとぼくと同じような境遇の人がいて、何をやったか、何をやればいいかを教えてくれるはず。

しかし、いきなりつまずきました。

探しても探しても日本人男性とイラン人女性の国際結婚についての説明や記事が出てこない。まったくない。

逆の組み合わせのイラン人男性と日本人女性の国際結婚は、インターネット上で結構見つかりました。実際に結婚された方のブログで体験談なども書かれていました。結婚までの具体的なプロセスを紹介しているサイトもありました。

しかし、日本人男性とイラン人女性についてはまったくない。

 

もしかして日本人男性とイラン人女性は結婚できないのか?

 

やばい。もうプロポーズしてしまったぞ?

 

日本人男性とイラン人女性の国際結婚については、インターネットでは調べられませんでした。

ネットで大体のことは調べられると思っていた現代っ子のぼくにとって、1件も前例が見つからなかったということは、かなり不安でしたが、悩んでいても仕方がありません。ネットで調べられなかったからやっぱ結婚はなしね、というわけにもいきません。

 

日本人とイラン人の結婚について最も詳しいのは、日本にあるイラン大使館に違いありません。ここに聞けば何かわかるはずです。

これまたこれまでの人生で関わることがなかった「大使館」。ぼくが大使館に対して持っていたイメージは、

  • 旅行先でトラブルになった時に助けを求める場所
  • 時々テロとか怖いことが起こる場所
  • その国を代表する偉い人がいる場所

くらいしかありませんでした。
ものすごく大事な機関であるために常に厳戒態勢が敷かれているイメージでしたので、一市民の結婚について相談してもいいのか?と不安になっていました。

※今になって考えると、そんな心配はまったく必要なく、大使館(正確には領事館)の方々は皆さんとても親身になってくださいました。

 

そんなわけでインターネットでは日本人男性とイラン人女性の国際結婚について、まったく情報を見つけられなかったぼくは、怯えながらもイラン大使館に電話して聞いてみることにしました。

 

しかし、電話をかけたものの自動応答音声がまったくわからない言葉で流れるのみ。

これはイランの言葉(ペルシャ語)だろうなとは思ったものの、さてどうすることもできません。(※実はペルシャ語の後に日本語も流れていたことに、この時は気付いていませんでした)

これは困った。

 

そこで、「大使館の中には日本語か英語が分かる人がいるだろう」と考え、イラン大使館のWebサイトに記載のあったメールアドレスにメールを送ってみました。

これまでのぼくたちの経緯と現状の説明、結婚に必要なプロセスについての相談のメールでした。

 

しかし、待てど暮らせど返事はきません。

やっぱり一般人が大使館に個人的な相談なんてしてはいけなかったのか?

 

とはいえ、ことがことなのでここで諦める訳にはいきません。直接大使館にいって確かめてみることにしました。

 

続きます