人間は理屈ではなく感情で動くという理屈
私の言っていることがどう考えても正しいのに、なぜあの人はそれを認めないのか。
誰もがこのようなことを感じた経験があることでしょう。
自分の間違いを認めない人、不利になるとわかっていて行動する人、人は時として合理的でない行動、感情的な行動を選択することがあります。
しかし、それは人間として当然の行動なのです。
人は理屈では動かない
「人間は実益や理屈よりも、自分の感情を優先する」というように私たちは作られています。
人は誰かと意見が対立したり、好きな人を守ったり、嫌いな人に攻撃したりする時、突如として感情スイッチが入ります。
自分の意見が論理的かどうかよりも、自分の意見が正しいと周囲に思われたい。
自分の好きな人が間違った行動をしたとしても、それを正当化してあげたい。
自分の嫌いな人が正しい行動をしたとしても、なんとか悪い点を見つけたい。
これらの行動はもちろん褒められたものではないのですが、人間は理屈より感情を優先する生き物である以上、このような考えは良い悪い以前に仕方のないことなのです。
感情スイッチをオフにしてあげる
このことを頭に入れておくと、周囲の人たちを冷静に観察することができます。
大抵の人は「感情的にならず、論理的な言動を取らなくてはいけない」という価値観も持っているため、努めて感情的にならないように振る舞っているのですが、意見の対立などがあると簡単に感情スイッチが入り、理屈より感情が優先されるモードとなります。
冷静に観察をしていると「あ、この人今感情スイッチが入ったな」という瞬間があるはずです。
感情スイッチが入った人に対しては、理屈で説明しても効果がありません。優先順位が違うからです。
対処法としては、まず感情スイッチをオフにしてあげる必要があります。
相手が自分の意見を曲げないのであれば「たしかにそうだよね」と言ってあげる。
相手が誰かをかばっているのであれば、その人の良いところを言ってあげる。
この時、論理的である必要はありません。そもそも相手も論理的ではないので相手の感情に合わせた言動を取るだけで感情スイッチは徐々にオフになっていきます。
相手の感情スイッチがオフになったら、理屈を持って話すことができます。
人間は理屈ではなく感情で動きますが、このことをそういう「理屈」なのだと理解しておけば、感情論に巻き込まれず冷静に議論を行うことができます。
もちろん、感情的な人間より論理的な人間のほうが特をすることは、あえて言うまでもありません。