あ、この人理屈で話しても無駄だな。と思ったときの対処法

タイトル通りですが、世の中には一定数理屈が通じない人がいます。

なるべくであれば関わり合いにならないのが一番なのですが、ビジネスの場などでそのような人と一緒になったときは、そうも言ってられません。

 

では、理屈の通じない人と意見が対立したときはどうすればよいのでしょうか?

 

議論を避ける

まず一番やってはいけないことは、相手の意見を否定したり、自分の意見が正しいことを伝え説得することです。

彼らは議論をしたいのではありません。

彼らは、自分の意見が正しいことを伝えたいのではなく、自分が正しいことを伝えたいのです。

それゆえ、彼らの話には理屈がありません。揚げ足を取ったり、例外的な事例を持ち出したり、統計データではなく自分の経験をもとに語ります。

「理屈」のフィールドにいない相手と「理屈」で戦っても無意味です。徒労に終わるだけです。
例えばこんな感じ。

Aさん: 今回のWebサイトABテストの結果、パターンBのデザインが多くのCVを獲得し、効果が高いことが実証されました。パターンBのデザインを採用したいと思います。

Bさん: いや、それを決めるのはまだ早いと思う。パターンAの方がいいと思うんだけど。

Aさん: いえ、2つのパターンを同条件のもとで十分な時間をかけて測定をしたので、まず間違いない結果です。こちらに検証結果のデータも準備してあります。

Bさん: でも、なんかこのデザインって古くない?誰が作ったの?

Aさん: これはデザイナーのCさんが作ったのですが、今はそういう話ではなく・・・

Bさん: Cさんって、この前締め切りに間に合わなかった人じゃないの?そんな人のデザインを採用したらダメだと思うんだけど?

Aさん: いや、今回のデザインは予定通り制作していただきましたし、今回のテストの結果にはそもそも関係ないですし・・・

Bさん: このデザインと似たサイトが失敗した例を、前に聞いたことがあるんだけどさ・・・

と、終わることのないループに発展してしまい、不毛な時間を過ごすことになります。

では、どうすればこのような議論を避けることができるのでしょうか?

相手を持ち上げ、味方になる

まずは相手のフィールドに立ちましょう。

そのフィールドとは、どちらが正しいか、です。
繰り返しますが、どちらの意見が正しいか、ではなくて、どちらが正しいか、です。

この議論(?)が終わる条件は一つだけです。どちらかが「あなたが正しい」と言うことです。

こんなものはさっさと終わらせてしまった方が得策です。
「なるほど、その考え方はなかったです」「さすが、○○さんですね」「おっしゃるとおりです」などの言葉とともに、上記の例で言うところの、Aさん VS Bさん、ではなくて、Aさん&Bさん VS なにか、の構図を作りましょう。

 

改めて議論する

私は味方ですよ、という立場を取ることができたらいざ議論を再開しましょう。

そんなに簡単に事が運ぶのか?と思われる方もいるかもしれませんが、まず間違いなく大丈夫です。

なぜなら、相手はこちらを否定することができなくなっているからです。
自分に賛成してくれた人を否定することは自分の否定につながるからです。

もし、最初から「理屈」で話していたら、自分に賛成していたかは関係なく、意見の内容について議論することになるのですが、この手の人はどちらが正しいかという観点でしか見ていないため、否定ができなくなってしまうのです。

 

この方法を使った場合の上記の例を見てみましょう。

Aさん: 今回のWebサイトABテストの結果、パターンBのデザインが多くのCVを獲得し、効果が高いことが実証されました。パターンBのデザインを採用したいと思います。

Bさん: いや、それを決めるのはまだ早いと思う。パターンAの方がいいと思うんだけど。

Aさん: はい、実は私もそう思ってたんです。普通に考えたらパターンAの方がいいですよね!

Bさん: そうだよ、なんかBのデザインって古い気がするし・・・

Aさん: さすが、見る人が見ればわかるんですね!いやー、私の感覚が正しいとわかってよかったです!でも、なんでこちらの方がいい結果が出たのですかね?

Bさん: う〜ん、なんでだろうね。

Aさん: おそらくですけど、このデザインはちょっと斬新過ぎて、あまりデザインのことを知らない方にとっては逆にわかりにくいのかもしれないですね。

ここまで持っていければあと一歩です!

 

不毛な議論は時間と体力の無駄ですので、頭の良いあなたはうまく相手をコントロールしましょう!